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先に結論。これから初めて買うなら第2世代で決まり(価格据え置き)。ただし第1世代からの買い替えは急がなくていい。理由は単純で、第2世代最大の進化である「探せる距離が最大1.5倍」が、日本国内では電波規制のため使えないからだ。本記事では第1世代との違いを1つずつ確認し、買い替え判断の基準まで整理する。

結論:新規なら第2世代、買い替えは「音量」と「航空会社共有」に価値を感じるかで決める

AirTag第2世代は2026年1月26日に発表され、同日から注文が始まった。約5年ぶりのモデルチェンジだが、価格は1個4,980円・4個パック16,980円と初代の直近価格から据え置かれている(米国は1個29ドル・4個99ドル)。

第2世代を選ぶべき人(新規購入者は全員こちら)

  • これから紛失防止タグを初めて導入する
  • スーツケースに入れて海外旅行に使いたい(航空会社との位置共有・海外での拡大精密検索)
  • 少しでも大きな音で鳴らして見つけたい

第1世代のままでいい人

  • 日本国内での利用が中心(距離拡大の恩恵がそもそも受けられない)
  • 今の第1世代で「音を鳴らして見つける」「地図で最後の場所を見る」に不満がない
  • 電池交換(CR2032)で問題なく使えている

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第1世代との違いを比較表で確認

項目AirTag(第1世代・2021年)AirTag(第2世代・2026年)
発表・発売2021年2026年1月26日発表・同日注文開始
UWBチップ第1世代UWBApple設計の第2世代UWB
精密検索(正確な場所を見つける)対応(実用距離は約10〜15m程度とされる)最大1.5倍遠くから利用可能(※日本では拡大分が利用不可)
スピーカー—音量50%向上(Apple公称)
Bluetooth—チップ更新で全体の探索性が向上
Apple Watch連携精密検索は不可Series 9以降で精密検索に対応(※日本では利用不可)
位置情報の第三者共有—「持ち物の位置情報を共有」で航空会社など50社以上と一時共有
電池CR2032(ユーザー交換可・1年以上)同じ
防水防塵IP67(水深1m・30分)同じ
サイズ直径31.9mm×高さ8.0mm同じ(重量は11.8gへごくわずかに増加)
外観—実質同一(背面刻印が大文字化)
価格1個4,980円/4個16,980円据え置き(1個4,980円/4個16,980円)

※スペックはApple公称値。価格は執筆時点のものです。

表を見れば分かる通り、電池・防水・サイズという基本仕様は変わっていない。変わったのは「探すための性能」の側だ。そして、その最大の変更点が日本では制限を受ける。ここが今回の買い替え判断の核心になる。

「探せる距離が最大1.5倍」は日本では封印されている

第2世代の目玉は、Apple設計の第2世代Ultra Wideband(UWB)チップによって、方向と距離を矢印で示す「正確な場所を見つける」機能が最大50%遠く(日本語表記では最大1.5倍)から使えるようになったことだ。

ところが、Apple自身が日本向け公式サイトの脚注で、国内の規制により探せる範囲が広がった精密検索は利用できないと明記している。国内メディアの報道によれば、総務省の規制で日本ではUWBの9.0〜10.25GHz帯を屋外で利用できないことが理由とされる。

ここで誤解してほしくないのは、封じられるのは「範囲拡大」の恩恵だけという点だ。従来型の精密検索そのもの、つまりUWB搭載のiPhone(iPhone 11以降、SE系を除く)で矢印と距離が表示される機能は、日本でも第2世代でそのまま使える。第1世代と同等の精密検索はできるが、「より遠くから」の部分だけが働かない、という整理になる。

なお、拡大分は海外渡航時には利用できる。対応するのはiPhone AirまたはiPhone 15以降(iPhone 16e/17eを除く)だ。同様に、Apple Watch Series 9以降で使えるようになった精密検索も、日本では規制により利用できない。Apple Watchユーザーがこの機能目当てで第2世代に買い替えるのは、国内利用が中心なら意味がないことになる。ちなみにApple Watch自体の世代選びはApple Watch Series 11とSeries 10の比較記事で扱っている。

第2世代でできること

改めて、AirTag第2世代で何ができるのかを一覧にする。

  1. 地図で最後の位置を確認する — 世界10億台以上のApple端末網(探すネットワーク)が匿名・暗号化で位置を中継する。日本はiPhoneシェアが高く、都市部での発見率は高い。
  2. 音を鳴らして見つける — 第2世代はスピーカー音量が50%向上した(Apple公称)。ソファの隙間や車内で「聞こえない」場面が減るのは、日本でも制限なく効く数少ない進化だ。
  3. 精密検索(方向・距離表示) — UWB搭載iPhoneで利用可。前述の通り、日本では従来型のみ。
  4. 紛失モード — 見つけた人がNFCでタグにタッチすると、持ち主の連絡先メッセージを表示できる。
  5. 航空会社と位置情報を共有する — 「持ち物の位置情報を共有」機能で、ロストバゲージ時に航空会社など第三者と一時的に位置リンクを共有できる。対応航空会社は50社以上。スーツケース用途では実用的な進化だ。飛行機に乗る人はモバイルバッテリーの機内持ち込みルール記事も合わせて確認してほしい。

なお、AirPodsも同じ「探す」ネットワークで探せるので、よく物をなくす人はイヤホンもApple系で揃えると探し物の導線が一本化される。イヤホン選びはAirPods Pro 2とAirPods 4の比較記事にまとめてある。

できないこと・向かないこと

Androidでは使えない。 セットアップも追跡もiPhone/iPadの「探す」アプリ専用だ。Android側でできるのは、他人のAirTagを検出すること(不明なトラッカーの通知・Tracker Detectアプリ)だけ。

人の見守りには向かない。 Appleは公式声明で「AirTagは持ち物用であり、人の追跡用ではない」と明言している。子供に持たせると、持ち主(親のiPhone)から離れて8〜24時間で本体が警告音を鳴らし(この警告音はユーザーが無効化できない)、周囲のiPhoneに「不明なAirTagが移動しています」という通知が届いて無効化手順まで案内される。見守り目的なら、GPSと携帯回線で数分おきに自ら位置を送信する専用GPS端末(月額制)が正解だ。

カード型は存在しない。 AirTagは厚さ8.0mmで財布には不向き。財布・パスポート用途は、サードパーティのFind My対応カード型タグが事実上の受け皿になっている。

買い替え判断のまとめ

第1世代ユーザーが第2世代に買い替えて日本国内で体感できる進化は、実質的にスピーカー音量50%向上と航空会社との位置共有の2つだ。距離拡大とApple Watch精密検索は国内では働かない。

  • 買い替える価値がある人: 海外旅行が多い(渡航先で拡大精密検索が使える+ロストバゲージ対策)、音が小さくて見つけられなかった経験がある
  • 急がなくていい人: 国内利用が中心で、現状の第1世代に不満がない。電池交換すれば第1世代はまだ使い続けられる

価格は据え置きなので、これから買う人が旧型を選ぶ理由は在庫処分の値引きくらいしかない。Amazonの実勢価格(執筆時点)は1個4,649円・4個パック15,639円と、直販より約7%安い。複数の持ち物に付けるなら4個パックが割安だ。

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